
父が亡くなって今日で20日が過ぎました。
1週間休んでいたお店も再開し、2週間が経ちました。
母も父も亡くなったので、思うところは色々あります。
ぽつぽつとそんなことも書いてみようとか思っています。
父は、18歳から料亭で修行をし、料理一筋63年。
本格和食の職人であったがゆえに、世情には疎い人でした。
だから、多くの人に取ってはごく身近な食べ物だけれども、作ったことがない・・・というものが結構ありました。
即席ラーメン、やきそばなどがその典型。
そばも分野違いなので、ほとんど作ったことがない。
スパゲッティに至っては、そもそも「わからない」。
ハンバーグも作ったこと、ないだろうな~。
その結果、美味しい寿司は簡単に握れるが、普通に食べられるやきそばが作れず、そうしたものは私が作っておりました。
弟は、そんな父からしっかりと和食の基本を教わりましたし、頭も勘も良い男なので、和食はもちろん、洋食であっても、一度食べたものは、レシピが不明でもすぐに上手に作ることができます。
一方私は、基本を習っていないので、必然的に「お手軽料理」へと向かうことになります。
父が亡くなって、家で料理を作ってくれる人がいなくなったので、その傾向が一気に高まっています。
そんな私にとって、今は非常にありがたい季節です。
なぜなら、鍋が美味い時期だから。
鍋はいいですよ。
作るのが簡単ですし、出汁さえ美味ければ失敗することがありません。
それなのに「手抜き料理」の感じがしないし、チープ感もない。
おかずにもなれば酒のつまみにもなる。
作っておけば温めて食べられるし、翌朝は雑炊にもなる。
食材も余りにくいし、色々な味が楽しめます。
昨夜も、入ってきたお客様が、「あっ、これ、注文しちゃおう!」と、ほたて鍋のご注文。
あっさり塩味のほたて鍋は、5分でできちゃいます。
ふたを取って、湯気と香りがパ~ッと出た時に、「美味しそう~!」と言ってもらえる瞬間は、「これが料理人の醍醐味なのだな~」などと、お手軽料理しか作れない店主は勝手に思っているのです。
「一人鍋」は、ほたての他に、「あさり鍋」と「さば鍋」があります。
近々、「たらちり」もメニューに加えようかな~と思っていますが、これこそ簡単。
味付けなし! 醤油とねぎと鰹節の漬けダレさえ用意すればOKですからね。
ほたて鍋、一度、親父に食わせてみればよかったな~・・・と、今、思いました。
「孝行のしたい時分に親はなし」
・・・旅行だのプレゼントだのといった大げさなことではなくても、ちょっとしたことで親孝行はできるものだということを、今になって知りました。
たった5分でできちゃう料理なのに・・・。
いつまで経っても未熟な男だと思うばかりの三洞なのです。
大宮駅西口徒歩2分 癒しの飲み屋「三洞」
女性の一人客の多いお店です。
女性はフリー、男性会員制。
大宮駅からの道順はこちらです。
【営業時間】
18:00~24:00(23:30 ラストオーダー) ほぼ年中無休
【TEL】
048-871-5178(営業時間中)
*営業時間外は店主の携帯までご遠慮なくどうぞ。
090-3047-7372
【MAIL】
isoda3dou@docomo.ne.jp
info@3dou.net